いざ植物を栽培するとなると、鉢と苗、土、肥料などたくさんの用意と時間、そして置き場所を確保しなければいけませんが、球根とそれに適した容器があれば簡単に始められるのが水耕栽培。
球根さえあれば空き瓶やペットボトル、ガラスのコップでも栽培できますが、最近は水耕栽培ブームもあり、おしゃれな球根ベースがたくさん!切り花よりも長く楽しめるのでインテリアとしてもおすすめです。
おしゃれな球根ベースで難しいテクニックのいらない水耕栽培を始めてみませんか?
初心者さんにおすすめの球根の種類

水耕栽培に向いている球根は、春に花が咲く秋植え球根です。秋植え球根は寒い冬を超えられるよう球根そのものにたっぷりの栄養を蓄えています。
夏や秋に花が咲く春植え球根や夏植え球根は水耕栽培には向きません。気温が高くなる時期は水が腐りやすく、そもそも春から夏の太陽を好む品種が多く室内の日差しでは足りません。
また、夏の日差しを浴びてぐんぐん草丈が伸びる種類も多く、水耕栽培では倒れてしまうこともあります。
このような理由から、水耕栽培を始める際は、必ず秋植え球根を用意しましょう。
それでは秋植え球根の中でも特に水耕栽培におすすめの球根を紹介していきます!
ヒヤシンス
まず初心者の方に一番おすすめなのは、ヒヤシンスです。
星形の花がかわいく、カラーバリエーションが豊富で室内を明るくしてくれます。香りもよいのが特徴。
発芽しやすく根の成長が早いので日々の観察も楽しむことができますし、開花までに時間がかかるので、長く楽しめ愛着も湧きやすいです。
ヒヤシンスは小学校の球根栽培の教材としてもよく使われていますが、その理由がよくわかりますね!水耕栽培の定番なので、球根もどこでも手に入りますよ。
初めての方は迷ったらまずはヒヤシンスから始めてみると良いかもしれません。観察を楽しめるのでお子様のいる家庭にもおすすめです。
ヒヤシンス以外にも水耕栽培に向いているのは以下の植物です。
クロッカス
こぶりなのに立派な花を見せてくれるクロッカス。紫や黄色、白のお花がかわいく、春を告げる花として有名です。草丈が短いので倒れにくく、デザイン重視の球根ベースでも育てることができます。
ムスカリ
茎の先にとんがり帽子のような花をつけるムスカリ。フォルムも青紫の色もかわいく、ほのかな香りにも癒やされます。球根も小ぶりなので、一つの花瓶で複数育てたりもできる種類です。
スイセン
ラッパのような形と、白と黄色が春らしいスイセン。育てやすく、水耕栽培でもしっかり花が咲きます。優しい香りと美しく繊細な花は、空間を上品に彩ってくれます。スイセンは少し背が高くなるので、転倒に気を付けた花瓶選びが必要です。
チューリップ
土で育てるよりも水耕栽培の方が簡単ともいわれているチューリップ。品種改良されたものは背がものすごく高くなるものもあり、水耕栽培には向きません。原種系のものを選びましょう。カラーが豊富なので、いくつか同時に育てるのも楽しいですね。
球根の水耕栽培の方法
準備するものはたった3つだけ!これさえあればいつでも簡単に始められます。
1.球根
2.水耕栽培用の花瓶やガラス容器
3.水
<準備と育て方の手順>
●球根の準備
球根の準備には3通りの方法があります。
1.秋ごろに出回っている球根で一から育てる場合
買ってきた球根を紙袋などに入れて1~2か月ほど冷蔵庫で保管します。冬の寒さを経験させて、暖かいところに戻した時に開花のスイッチを入れてあげるためです。
2.水耕栽培用の球根で育てる場合
お花屋さんで水耕栽培用に売られている球根は、ほとんど低温処理が済んでいるものです。冬の寒さを疑似体験済みなので、暖かい室内で育てることで「春が来た!」とスイッチが入り、花を咲かせます。
3.1~3月頃に出回るポット苗を買う
秋のうちに生産業者さんが、ポットに球根を植えつけて、芽が出るまで育ててくれた球根を使用する方法です。根についた土を落とす手間はありますが、球根の不良や傷、また育て方が原因で発芽しないというリスクがなく、初心者には一番おすすめの方法です。
ポット苗の球根を使った水耕栽培の方法は「まだ間に合う!?2月からの球根の水耕栽培」のコラムに詳しく書いてありますので、この方法でやってみたいという方はそちらも読んでみてください。
●花瓶にセット
次に、用意した花瓶に球根をセットします。水耕栽培に適した花瓶の選び方は最後に紹介しますね。
根が出るまでは…
球根のおしりがぎりぎり水に触れる程度まで水をいれ、屋外や玄関などの暗くて涼しい場所で保管します。球根のおしりの部分が乾燥してしまうと根が出てこなくなるので、常に水に浸かった状態を保つように注意してください。
根が出たら…
根が出てきたら明るい室内にもどしてあげましょう。暖房の効きすぎていない15度ぐらいの室温が理想です。根が伸びてきたら、球根と水面の間が少しあくように水を張ると、根が水を求めて成長します。
●発芽後のお世話
1週間に1~2回水換えをしてあげましょう。根がしっかり伸びたら、日の当たる窓辺に置いて開花を楽しみに待ちます。開花後も水の管理は続けましょう。
涼しく明るい場所に置いてあげるのが上手に育てるポイントです!その他の難しいテクニックは必要ありません。
水耕栽培に適した花瓶の選び方
水耕栽培用の花瓶は、球根が安定し、根がしっかり成長できる形が理想です。また根の様子を観察できるクリアタイプのものを選びましょう。
くびれのある球根用の花瓶なら間違いないですが、筒状のものや深めのお皿タイプの花瓶も根が成長できるスペースがあればOKです。
ヒヤシンスのように花がさくと頭が重くなるものや、スイセンのように茎がすらっと伸びるものは、くびれのある花瓶で育てると倒れやすく、見た目のバランスも悪くなることも。そんな時は筒状の花瓶の底に少量の水を張って育てるという方法もあります。
また、水耕栽培の時期は限られるので球根のお花が終わっても花瓶として使いやすいものを選ぶと、せっかく買ったかわいい花瓶も長く楽しめますよ!
では、これらを踏まえて、水耕栽培におすすめのonajimi花瓶を紹介していきます。
水耕栽培におすすめの花瓶10選
初心者の方でも安心。根の観察にも適したくびれのある球根用の花瓶
1.ラッパ型球根ベース

その名の通り球根用の花瓶ですが、もちろんラッパ型の花瓶として切り花を飾ってもOK。球根の安定や根の成長にも問題なく、初めて水耕栽培をする方にはおすすめの花瓶です。サイズと色も選べるので、お好みや栽培する植物に合わせて。
2.キュッとくびれ小瓶

初心者におすすめのヒヤシンスなどの大きめの球根がぴったり収まるくびれ部分。安定感もよく光の当たる窓辺などにおくのにはちょうどよい大きさです。
3.くびれ小瓶

こぶりの花瓶でクロッカスやムスカリなどの小さい球根におすすめ。色違いや種類違いで、いくつか並べて栽培したい方には、おすすめのサイズ感です。
4.ふちひらさん

球根ベースは理科の実験を思わせるようなシンプルなものが多い中、ふちがヒラヒラしたデザインのこの花瓶は、花瓶にも華やかさや上品さを求める方におすすめ。この花瓶の上に小さなクロッカスが咲くと思うと想像だけでかわいいですね。
球根のサイズや個数、草丈にとらわれず水耕栽培が楽しめる花器
5.つつさん

シンプルな筒状のつつさん。小さい球根なら複数個同時にも育てられます。チューリップなどの草丈が高くなる球根も転倒の心配がなく、初心者の方にもおすすめの扱いやすい花瓶。
6.とってさん

球根のようなぷっくりフォルムにかっこいい合皮の取っ手がついたとってさん。可憐な切り花とは違って生命をダイレクトに感じる「水耕栽培」×「茶色の取っ手」の相性は抜群。
7.メダカ鉢

個性的な鉢をお探しの方にはおすすめ。平らな面から見ると丸くなっていて、観察していると丸い窓の中をのぞいているような気分に。小さい球根なら複数個育ててもおもしろいです。
8.セメさん、もくさん

セメさんはコンクリートを思わせるグレーの底、もくさんは木の底。苔などと一緒に球根を育てれば、まるで小さなお庭のようなに見える花瓶です。
水耕栽培ならではのいろんな楽しみ方ができる花瓶
9.マグネットツーク

台座を付けても外しても、台座だけでもお皿だけでも使える自由度の高い花器。台座の方に球根を入れるか、お皿に水を張って育てるか、両方組み合わせて育てるか、いろいろ試して、自由に水耕栽培を楽しんでみてください。
10.アンティークなカップ付 つつさん

つつさんにアンティークなカップが付いたこの花瓶。見た目のおしゃれさだけでなく、初心者の方の水耕栽培にはあると便利な機能。カップごと球根を持ち上げることができるので、水替えもしやすく、球根をカップの上で育てて、草丈が伸びてきたらカップを外したつつさんに入れ替えることもできます。
以上、おすすめの花瓶を紹介しましたが、本当に球根と花瓶があれば今すぐにでも始められてしまうのが水耕栽培の良いところ。どの花瓶も球根のお花が終わっても普通の花瓶として使えるものばかりですので、一つお気に入りの花瓶を手に入れて、ぜひチャレンジしてみてください。