鉢製造メーカーが解説!植物の生育にいい「スリット鉢」とは?実例紹介
スリット鉢とは?
植物を育てる鉢の底には水を排出する穴が開いているのは皆さんも見たことがあると思いますが、 底穴だけでなく底に近い側面にも細いスリット状の穴が開いているのがスリット鉢です。
なぜスリット鉢は植物の生育にいいのか?
具体的にはどんなところが植物の生育にいいのでしょうか? ポットに入った苗を購入してポットから出すと、 ポットの中で根がぐるぐると巻いて土と根がぎゅっと固まっているのを見たことはないですか?
根は酸素を求めて伸びる習性があるのですが、 酸素を求めて根が側面に進みどんどん伸びていくと、 酸素に出会えなかった根が鉢の底でぐるぐる回りつづけた結果があの塊です。
根は酸欠状態になりやがて根腐れを起こしてしまいます。
植物は根も呼吸をしているのです。 そこでスリットの出番です! スリット穴から植物の根は酸素に出会うことができます。
酸素を求めて必要以上に根が伸びることがなく、 適切な長さになったら自ら伸びるのをストップします。
そうすると本来伸びてほしい土の真ん中にも枝根を伸ばし、 土の養分をフル活用できますし、 植物にとっては居心地のよい環境ができるのです。
スリットがあることによって植物は大地に近い環境で根を張ることができるのです。
おすすめのスリット鉢
スリットは植物の生育にとても良い効果があるのですが、 スリットをつけることによりデザインは限られてしまうため、 デザイン性の高いおしゃれな陶器鉢は底穴のみのものも多いです。
そこでおすすめなのが植木鉢と花瓶の専門店onajimiオリジナル商品のソリット鉢「すーさん」
「すーさん」は腰水ができる受け皿が一体となっているので、 スリット部分もうまく隠れていて機能的なだけでなくデザイン性にも優れています。
陶器製でこれほどスリットが開いている鉢は珍しいのではないでしょうか?
実例紹介 陶器製スリット鉢 「すーさん」に食虫植物で育てた結果
この鉢は食虫植物大好きなonajimi店長が自分で開発した鉢なのですが、実際に自宅で「すーさん」で食虫植物を育てているので、植え込みから3か月経った成長の様子を聞いてみました。
結果は、葉の数が2倍!
新芽だった葉の大きさは2倍、長さは1.5倍!
に巨大化し、蕾をつけ始めた種類もあるそうです。
肥料は一切与えず、「すーさん」の環境だけでぐんぐん成長してくれた植物たち。
「想定内で、想定以上の成長です」と嬉しそうに話してくれました。
植物好きにとっては、愛しい植物たちが自然に近い状態で呼吸したり成長したりできることはとてもうれしいことですよね。
「すーさん」の向いている植物
「すーさん」の良さはスリットに加え、多湿を好む植物に欠かせない「腰水」が自然にできる設計になっている点です。
底面にも穴が開いていて根から吸水されるため、普通の水やりよりも土の中にバランスよく水分がいきわたります。
また植物が好きな時に好きなだけ必要な水分を吸い上げられるのもポイントです。水の多すぎや、乾燥のし過ぎによるストレスを受けないので、よりイキイキと育ってくれるのです。
食虫植物のような多湿を好む植物には良いですが、乾燥を好む植物には注意が必要です。ただ、乾燥を好むサボテンや多肉植物も種から植えた場合や、植え替えしたばかりで根張りの弱い株、根を切られた状態で輸入された植物や子株を切り離した場合などは、乾燥に弱くしっかり根を張るまでは腰水で育ててあげた方が良いケースも多いです。水やりによる表面からのダメージも受けにくく、底面からの吸水は発根の促進にはとても効果を発揮します。
また、ソリット穴と、底穴が多数あることで水はけが抜群に良いので、受皿のお水が溜まったらお水を捨てるということをすれば、乾燥が好きな植物にもおすすめです。
また、土を使わずハイドロ資材を使って植える「ハイドロカルチャー」にもおすすめ。虫を寄せ付けず清潔感があると最近人気です。観葉植物はハイドロカルチャーでも良く育つものが多いと言われているので、食虫植物以外にも選択の幅が広がりますね!
みなさんは「すーさん」で何を育ててみたいですか?